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本の回想

黒島の続きの前に、少し違う話を。
昨日、本の話をしていて、「どうやって本を探すか」っていう話題がでてきたんですが、
最近人の読んだ本をしめしめと読む通称「ストーカー読法」ばかり実践していたのと、
大変失礼ながら沖縄の太陽で思考回路がロハススタイルになっていたので、
うまく説明できませんでした。

で、家に帰って、もともとどうやって本探してたかなぁってじっくり考えてみると、
なんか、本から本を探してた気がするなって思いました。

そもそも、自分はそんなに文学少年だったわけではなくて、
本をそれなりに読むようになったきっかけは、中2か中3のときに、Z会の付録雑誌で紹介されていた梨木香歩の「裏庭」でした。
そこから梨木さんの本をばーーーっと読み始めて、
梨木さんの表紙に使われているのが星野道夫の写真だったので、そこから星野道夫を読んだり、
アーサー・ランサムがでてきたのでアーサー・ランサムをよんでみたりしました。
で、梨木さんつながりで一番大きな出会い(?)が芥川龍之介だったと思います(梨木香歩は小さい頃芥川の本を祖父母の家の暗い部屋で読むのが好きだったとかそんな話だった気がする)。
試しに芥川の「歯車」を読んでみると「なんじゃこりゃーーーーっ」ってなって、芥川にもはまり始めました。
で、よくよく調べてみると芥川は他の本のストーリーを取り入れて自分の感性で書きなおすっていうスタイルをとっていることに気づいて、それに気付くと元の話も読みたくなって、
カフカの「変身」とか、ゲーテの「ファウスト」とか、ゴーゴリの「鼻」とかを背伸びして読んでみたりしました。
あと、芥川の本の中には当時の色んな作家も出てきて、例えば国木田独歩は、珍しく芥川がほめたたえている作家だったし、夏目漱石は言わずもがな芥川の師匠的存在だし、内田百閒は芥川の理解者(芥川が内田の理解者?)だったし…そんなこんなで、ちょっと昔の日本文学とか外国文学にはまっていたのが高校時代。

もちろん、両親の影響もかなりあったかなと思います。
宮部みゆきとか、恩田陸とか、松岡圭祐とかは両親が好きな作家だったし。
現代小説は親の影響を受けて読んでいたのが多かったかな?


最近は本をなかなか選べなくなっていたのですが、
昔を考えてみると、そうなってしまったのも自然かなと思います。
本から本を探すって、なんか、結構本の中にのめりこむというか、本に接している、本のことを考えてないとできないことなんですよね。
高校時代は、朝誰よりも早く学校に行って、夏なら教室の窓を全開にして本を読んだり、冬ならストーブ付けて1人占領して本を読んだりしたし、家に帰ってからも宿題そっちのけで本を読んだりしてて、もうかなり長い時間本のことを考えてたんよね。きっと。本にとり憑かれていたというか。
大学に入ってからは、今日の御飯どうしようとか、日々空っぽになっていく財布の中身のこととか、バイト先のこととか、いつの間にやら48人にも膨れ上がったサークルのこととか、未だに判然としない将来のこととか、就職のこととか、本の中にのめりこむ環境がなくなってしまっていたのかなと思います。まぁ、それがいいことなのか悪いことなのかはわかりませんが。
一人暮らしなので、両親の買った本とか知りようもないし。

なんか長々と書いてしまった…。
結論として、本の探し方を少し変えてみないといけないなぁって思ったのでした。
ストーカー読法続けてたら人に本薦められんしね(笑
by kobaso | 2010-08-24 13:09 | 読書小話
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