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雪屋のロッスさん

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いしいしんじさんの本は、ほかに「ぶらんこ乗り」しか読んだことがないのですが、この作家さんの書く本の雰囲気が、僕は好きです。
この本には、1話数ページしかない短編が、31話つまっています。
読んでいて思ったんだけど、いしいしんじさんの書く「ですます調」の文体は、なんていうか冬の雰囲気にぴったり。もちろん、冬の描写以外もしっかりしてるんだけど、でも冬の情景がしっくりくる気がする。

雪が降る日に一話ずつゆっくり読みたい本。

この本の短編、どれも面白いのですが、なにぶん31話もあるのと、数ページの短編のあらすじなんて書いたら何も面白くなくなってしまうので、そういうことは書きません。
どの話も、微妙に話の味が違うので、この短編集から3~5話くらい好きな話を選んだら、その人の好みとか少しわかるかも。読んだ人に聞いてみたいです。楽しそう。
ちなみに、僕が特に好きだったのは、
「なぞタクシーのヤリ・ヘンムリン」
「調律師のるみ子さん」
「果物屋のたつ子さん」
「旧街道のトマー」
「編集者の関口君」
かな。うーん、でももうちょっとある気がするなぁ。特に好きだった話。
by kobaso | 2011-01-09 00:06 | 読書小話
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