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1か月航海 塩釜編

本当にブログの更新も1か月航海になってしまいましたね。
船は最後の寄港地である宮城県塩釜へと進みました。
入港した塩釜港は、まだ震災の爪痕が生々しく、航路の左右は瓦礫のために水深が数メートルだったり、着岸する岸部が陥没していたり、港には瓦礫が山のように積まれていたりしました。
まだ信号も復旧しておらず、崩れた家もそのままに、開くことのできていない個人商店も多くあるようでした。店をたたまざるを得なくなってしまった方々も多くおられるようです。
駅前には震災後新しくオープンした大型ショッピングモールが、ぬっと静かに、建っていました。


塩釜を少し離れて、仙台の都市部は震災をあまり感じさせないような明るさでした。
お祭りが近かったため、活気にも満ちていました。
仙台には中学高校時代の友人がいるので、その友人にも会って一緒に飲んできました。
久しぶりに昔の友人に会うと、なんだか安心するもので、少しだけ地元に帰れたような気持ちになれました。今年の夏は結局、地元に帰れなかったな。

観光地として有名な松島も、津波の被害は少なかったようで(とはいえ、ちらほらと生々しいところはありましたが)、1日松島周辺をぶらぶらしました。

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円通院という、伊達正宗の孫である光宗公が祀られているお寺に行きました。ここの住職さんがとても面白い人で、「紅葉がきれいなんですよ。またこの寺にこうよう。」だとか、お茶目なお坊さんでした。
光宗公が隠れキリシタンだったお話だとか、本尊に隠されているキリストの暗号だとか、真面目な話もすごく面白く話してくださいました。
庭園も凄く綺麗で、秋には本当にぼーっとするのにすごくいいだろうな。また紅葉。
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松島をぶらぶらした日は、途中からとても霧が濃くなりました。

塩釜には3日停泊していて、最終日には実習疲れとかお風呂に入れないもやもやだとかが溜まっていたので、秋保温泉に行きました。
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渓谷になっていて、緑も多く、なにより山地ということもあって、とてもリフレッシュすることができました。

秋保温泉街の文芸センターでは、七夕祭りに合わせて短冊や、鎮魂のための千羽鶴が展示されていました。
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少し後ろめたく感じながらも(とか言って写真まで撮ってますが)短冊を一枚一枚読んでいると、思わず微笑んでしまったり、じんわりとしたりしました。
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東北の海ではイカ釣りのための光が、ぽつぽつと、それでもしっかりと、光っていました。
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by kobaso | 2011-09-04 21:23 | 大学小話
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