自分では気づかない、ココロの盲点 / 池谷裕二 / 朝日出版社 『脳は理由を問われると、「作話」します。しかも、でっちあげたその理由を、本人は心底から「本当の理由」だと勘違いしてしまいます。「なぜその食べ物が好きなの?」「なぜその職業に就いたの?」「なぜこの人と付き合っているの?」』 『いつしか「自分」という主体は脳活動という化学反応の渦潮に飲み込まれて消えてしまいます。どうやら、ヒトという生き物は、自分のことを自分では決して知りえない作りになっているようです。』 自分が自分であることに疲れたり、 失敗に対して自分が自分にした言い訳に嫌気がさしたり、 自分の感情の出所がわからなくなったりすること、あるよね。 僕はあるんです。 特にここ数年は。 この本を読むと、自分が生き物の1個体に過ぎないことを再認識する。 複雑なようでいて、案外単純な生物に過ぎなくて、 だからまあ、いいんじゃないかな、そういうごちゃごちゃしたことを考え過ぎなくてもって思える。 ヒトの思考が化学式みたいに表せたら、合成も分解も自由にできて楽なのにね。
by kobaso
| 2016-02-03 21:03
| 読書小話
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